北海道天塩町
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町長あいさつ

令和7年 10月のご挨拶

町長ポートレート_1(被写体強調)

 今年もお盆の時期に大雨が降りました。8月17日と26日の2回もです。地球温暖化の影響なのでしょうか、7月の北海道は月平均気温で4℃も上昇し、8月に入っても気温が下がった感覚もないままお盆を迎えました。
 天塩町で発生する線状降水帯は、主に天塩町と遠別町との境目に発生する例が多かったのですが、今回は幌延町との境から豊富町にかけて発生しオホーツク方面にも被害がでました。過去に例のない事象なだけに、両日とも災害対策本部を立ち上げたものの、現場の確認、状況把握、避難誘導や避難場所の確保など、過去の事例とは異なる対応となりました。
 幸いにも人命に関わる被害はありませんでしたが、床上浸水3件(うち事業所1件)、床下浸水5件、牧草ロール2,000本、農地1,800ha、機械2件、施設7件、生乳廃棄1件、牛5頭の被害が確認されました。また、町道5路線、林道2路線で法面崩壊等、民安ダム周遊道路、町営牧場管理道路3か所で路肩崩壊なども確認されました(9月末現在)。未確認箇所もまだあります。
 幌延町や豊富町は本町よりも被害が大きいようで、今回の一連の大雨災害に際し、国・道の被災箇所の把握がまだの箇所も多々あり、次年度の復旧工事にむけての設計委託も一部、本年中には終わらない可能性もあります。できるところから最優先に、10月中に補正予算対応により設計委託料を計上し、次年度の復旧事業着手を目指す予定です。
 新栄通の冠水対策につきましては、平成23年度から25年度までと29年度の4年間をかけて排水整備事業を行い、今までの大雨においてその効果が表れていました。しかし今後は、温暖化の影響で降水量は更に増えることが予想されます。留萌開発建設部など専門家等の知見をいただきながら備えをしてまいります。
 全国各地、全道各地でクマの出没・人的被害が発生しています。町内においてもクマの目撃情報は毎日のように聞こえてきます。一方で、住民の方々が情報に慣れてしまい、油断してしまうことが何よりも危険だと考えています。これから冬眠に備える時期でもあります。10月から市町村長の判断による「緊急銃猟」制度が示されましたが、対応できる人員、特にハンターの養成もそうですが、簡単に駆除できるものでありません。出没情報の確認をする、屋外に食べ物やごみを放置しない、鈴を持ち歩く、薄暗い時間帯の行動を避けるなど、まずはご自身で細心の注意をしていただくようお願いします。